供花をお贈りするときに、お花に添える「お悔やみ状」。 「お悔やみ状」を書く際のご参考のために、 ここに簡単なお悔み文の例と、気をつけるべき代表的なタブーを集めました。
さまざまな事情で通夜や葬儀に出席できないことがあります。そんなときに哀悼の意をこめて出すのが、お悔やみ状です。便箋2枚以上の手紙は、不幸が重なるのを連想させるので避けて、1枚で簡潔にまとめましょう。また、筆記具は、ボールペンは不向きで、筆ペンか万年筆、水性インクのペンを使うとよいでしょう。
※遠方のため、病気のため、介護のためなどは、理由を明示してもよい
このたび、○○様ご逝去の悲報に接し、悲しみにたえません。残されたご家族のお気持ちをお察し申し上げます。本来ならば葬儀に参列して、ご霊前にごあいさつを申し上げたいところでございますが、あいにく遠方ゆえそれもかなわず、とり急ぎ書中にて失礼させていただきます。
○○様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
突然の訃報を受け、まだ信じられない想いでおります。ご家族の皆様のご胸中を察するに余りあります。さっそくご葬儀に伺いお見送りいたしたいのですが、あいにく現在療養中のため、断念する失礼をお許しください。ご霊前にお供えいただきたく、心ばかりのお花を送らせていただきました。
とり急ぎ、書中にて心よりご冥福をお祈り申し上げます。
※仕事や所要のためなどは、失礼に当たるので理由を具体的に説明しない方がよい
○○様ご逝去の悲報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。ご家族の心中をお察しいたします。
本来ならば、ご葬儀に参列し、ご焼香させていただくところ、よんどころない事情で伺えません。失礼のほどご容赦ください。ご霊前にお供えいただきたく、ささやかな気持ちを送らせていただきます。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
○○様のご訃報に接し、心よりお悔やみを申し上げます。ご家族の皆様のご無念はいかばかりかと拝察いたします。お伺いして直接お悔やみを申し上げるべきところ、どうしても都合がつかず、参上がかないません。心ばかりのものでございますが、お花を送らさせていただきました。ご霊前にお供えいただければ幸いと存じます。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
※今まで不幸を知らずにいた失礼をわびる言葉を入れた方がよい
○○様ご逝去とのこと、ごあいさつをいただき驚きました。お悔やみも申し上げないまま今日にいたり、たいへん失礼いたしました。
あらためて心よりご冥福をお祈り申し上げます。
○○様のご霊前にお供えいただきたく、心ばかりのお花をお送りさせていただきます。
お寂しい年の暮れとは存じますが、なにとぞご自愛のほどをお祈りいたします。
このたびはご丁寧なご挨拶をいただきまして恐れ入ります。今日までお悔やみも申し上げず失礼いたしました。
ご服喪中につき、年頭のご祝詞を控えさせていただきます。
○○様がお亡くなりになり、皆様さぞやお力落としのことと拝察いたしますが、どうかお気持ちを強くお持ちください。心ばかりのものでございますが、お花をお送りいたします。ご仏前にお供えくださいますよう、お願い申し上げます。
寒さ厳しき折から、ご一同様ご自愛あそばされますよう、心よりお祈り申し上げます。
本日、年賀欠礼のお知らせをいただき、たいへん驚いております。
○○様ご逝去のこと今日まで存じませず、お悔やみも申し上げず失礼いたしました。
遅ればせながら、謹んでご冥福をお祈り申し上げますとともに、勝手ながら、お花を送らせていただきました。ご仏前にお供えいただければ幸いです。
ご家族の皆様にはさぞお力落としのことと拝察申し上げますが、どうかお心を強くお持ちになりますよう、心からお祈り申し上げます。
お悔やみ文状では、不幸のくりかえしを連想させる重ね言葉≠ニ不幸を直接的にあらわす言葉は避けましょう。忌み言葉≠ニ呼ばれ縁起の悪いものとされています。もちろん葬儀のときにも使ってはいけません。
×重ね言葉 | ますます 重ね重ね いよいよ まだまだ くれぐれも 追って 再三 再び 返す返す 続く |
×不幸を直接的にあらわす言葉 | 死 四 死亡 死去 迷う 浮かばれない 長引く 苦しむ 苦 九 |
こういった忌み言葉は、以下のように言い換えることができます。
×まだまだ長生きして→○もっと長生きして
×くれぐれもお体をご自愛ください→○どうぞお体をご自愛ください
×※さんの死去をうかがい→○※さんのご逝去(ご他界・ご永眠)をうかがい
「ご冥福」「供養」「成仏」「往生」「彼岸」「法要」「合掌」などは、仏教用語なので、キリスト教式や神式など、仏式以外のお悔やみ状・葬儀では使ってはいけません。また、キリスト教では、死は終わりではなく、神の元へと召されることなので、「悲報」や「悲嘆」「哀悼の意」など悲しみの表現は避けて、「安らかな眠りをお祈りいたします」とした方が無難です。